韓国語の魅力 - 韓国のおもしろいことわざ

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韓国語の魅力
第五回 韓国のおもしろいことわざ
今回は、韓国の諺の意味やそれに関する話を紹介したいと思います。読んでどのような意味かすぐ分かる諺もあるでしょうが、そうではない諺もあると思います。ひとまずハングルそのままを読んでみて、その後に意味を推理してみましょう。あるいは、同じ意味を日本語ではどう表現しているかを考えながら読んでもいいと思います。

@낫 놓고 기역자도 모른다
「鎌をおいて、ㄱも知らない」という意味です。これは、鎌の形をよく考えてみるとすぐ分かると思いますが、鎌はハングルのギヨク(ㄱ)と似ていますね。ということで、「낫 놓고 기역자도 모른다」は文字が読めない人、あるいは無知な人を指す時にも使われます。

A떡 줄놈은 생각도 안하는데 김칫국부터 마신다.
「トック(餅)をあげる者が(あげようと)思ってないのに、先にキムチ汁を飲んでいる」という意味です。どんな意味か理解できないかもしれませんが、状況を考えて説明してみましょう。 キムさんが餅を持っている人で、パクさんはそれを知っています。キムさんはパクさんに餅をあげようと思っていないのですが、パクさんはキムさんがその餅をくれるだろうと勝手に思って餅と相性がいいキムチ汁を先に一口飲みました。どうですか。パクさんは日本語でいうと空気が読めない人みたいですね。ということで、「떡 줄놈은 생각도 안하는데 김칫국부터 마신다」は「まだ結果が出てないのに自分で勝手に結果を考え、期待する」人を意味する諺です。

B낮말은 새가 듣고 밤말은 쥐가 듣는다.
「昼の言葉は鳥が聞き、夜の言葉はねずみが聞く」という意味を持っている諺です。これは言葉や話というのは、いつかは誰かにばれてしまうことだから常に注意深く話す(말조심 하다)べきだということを意味します。韓国の諺にはこのように言葉遣いや話は慎重にするべきだという意味のことわざが多いです。同じ意味で英語では「壁も耳がある」という諺がありますが、韓国の諺は動物で表現していますが、英語圏では無生物の壁で表現しています。
個人的な見解ですが、韓国の古典童話や昔話には動物を人格化した内容が多く、この諺もその傾向が反映されたのではないかと思います。

C말은 해야 맛이고, 고기는 씹어야 맛이다
「話はしてからこそその味があって、お肉は噛んでこそ味が出る」という意味です。そうですね。お肉は噛んでこそその肉汁を楽しむことができるように、自分が話したいことは口に出してこそ気持ちがすっきりしますね。お肉と話を比喩した卓越な表現だと思います。一つ面白いと思うのは、Bで紹介した「낮말은 새가 듣고 밤말은 쥐가 듣는다.」と反対の意味を持っているということです。前の諺を作った人は慎重な性格だった一方、この諺を言った人は豪放な性格だったかもしれません。私なりにまとめてみますと、「話すべき話なら言うべきですが、自分がどのような話をするかはいつも慎重になるべきだ」と言えます。

このような諺は、昔の人々によって作られたものですが、みなさんいかがでしたか。当時の人々の価値観が少しでも理解あるいは共感できましたか。
 
最近はこのような昔の諺がアレンジされて使われています。韓国の有名コメディアンであるパク・ミョンス(박명수)さんが既存の諺を今の世相に合わせてアレンジしたのがとても話題になり、人気を集めました。「パク・ミョンス語録」と呼ばれるほど人気を得ました。たとえば、「行く言葉が丁寧だと、来る言葉も丁寧になる」という昔の諺を「行く言葉が丁寧なら、見くびられる」にアレンジし、「苦労の末に楽が来る」という昔の諺を「苦労の末に病が来る」というようにアレンジしました。競争が激しくなった今の社会では相手に対して丁寧な姿勢だけでは生き残ることができないというのが前者の諺の意味で、欧米に比べて労働時間が長い韓国の労働状況(日本もそうですね)を鋭く指摘しているのが後者の諺の意味でしょう。諺がこのようにアレンジされた理由はあまりいい意味ではないですが、現在のこの激しい状況を粋に表現したことが面白いと思います。  もしかしたら、何十年あるいは何百年後の人はこのようにアレンジされた諺をより耳にするようになる時代が来るかもしれません。言葉というのはいつも時代によって変遷するものだと思います。

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