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第九回 韓国語の方言

私は初めて日本に来てからずっと横浜や東京で暮らしています。時おり地方から来た方と話をする機会がありますが、その時にいつも決まって関西弁のような方言を知っているかについて聞かれます。いくつかの関西弁を教えてもらい私も話してみました。すると、その方はそれが面白いのか「ハハハ」と笑っていました。これは逆に考えてみると、ある番組でアフリカ人が韓国のプサン弁を上手に話しているのを見て「すごい!」と思いながら、何かその状況が面白く感じ私も笑ったことがあるのと同じ状況でした。同じ国の人もよく分からない方言を外国人が話す、しかも上手に話すことが珍しくて面白いためでしょうね。ということで、このコラムでは韓国の方言を少し紹介してみたいと思います。特に、ソウルや京畿道の首都圏の人もよく知っている地域の方言を紹介します。

※ ガガ、ガガ?&ガガ、ガガガ?
これは番組などで「その地域の人しか理解できない方言」としてよく出た例文です。まるで原始時代の言葉のように思うかもしれません。日本でもゲゲゲなんちゃらかんちゃらという番組があったと思いますが、それとも何か似ている気もします。実は、この言葉は文字を分けて考えてみる必要があります。文字といっても全部「ガ」になっていますが、この「ガ」は違う意味を持っているのです。頭が複雑になりそうですね。一つずつ見てみましょう。
ガガ、ガガ?(가가、가가?)
まず一番目のガは、その人を意味します。標準語では「그 애 (グエ)」といいますが、方言では一字で「ガ(가)」といいます。二番目のガは、標準語と同じく助詞の「が」です。例えば、「その人が」の「が」と同じ役割をします。最初のガガは「その人が・その子が」を意味します。三番目のガは一番目と同じです。最後のガは「~か?」を意味します。以上四つのガをまとめてみると、「ガガ、ガガ?」は「あの子が、その子か?」となります。例えば、父が自分の子供の友達を見て「前回、君が言った頭がいい友達があの子なの?」のような状況でしょうね。上のようにわざわざ長く言わなくても「ガガ、ガガ?」のように簡単に言うことで話が通じます。もちろん、会話をする人が「ガ(その人)」を知っている状況で使われるのが前提になります。ですが、もう一方がその人を知っていなくても「ガガ、ガガ?」について答えることはできます。「ガガ、ヌコ(가가 누꼬?)」と言えばいいです。「ヌコ」は標準語でいうと「ヌグヤ?(누구야、誰?)」です。「ガガ、ヌコ?」は「その子って誰?」を意味します。「ヌグヤ」と「ヌコ」は少し発音が似ていますが、「ヌコ」は少しアクセントが強い気がします。実際、方言の中で特にプサンとかモクポ(목포)のような海岸地方の方言は発音が強いのが特徴です。
それでは、ガガ、ガガ?にもう一つのガをつけるとどうなるでしょうか。ガガ、ガガ?だけで頭が複雑になっていると思いますが、ガガガガガはガガ、ガガ?と意味は似ているようで違います。
ガガ、ガガガ?(가가,가가가?)
まず、前の「ガガ」は上と同じです。また最後のガも上と同じです。ここでこの二つのガだけを解釈してみると「その人が~か?」です。それでは、3番目、4番目のガを見てみましょう。 三番目のガは韓国の名字です。「キム(김)」と「イ(이)」などは韓国で一番多い名字でありますが、この「ガ」も韓国の名字なのです。あまり多い名字ではありませんが、実は私の이모부(おじ、母の妹の夫)の名字も、私の友達の中でもガ氏の人がいるため、私にとってはあまり希な名字には思いませんが、皆さんにとっては初めて聞く名字かも知れません。 さて、四番目のガは「家」を意味します。日本でもある家族のことを指す時に、例えば「山根家」のように使いますが、韓国でもおじいさん世代は「キム家」と使う場合もあります。 上のことを思い出しながら、「ガガ、ガガガ」について考えてみると「その人が、ガ家か?」になります。あまりよく使う言葉ではないですが、昔の話し方をする地方の方はたまに使うようです。
「ガ」という方言だけで、このコラム一回分を使うことができたほど、韓国の方言には面白い点がたくさんあります。そこで、次のコラムでは流行語になった韓国方言を紹介したいと思います。

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