韓国で使われる家族・親戚の名称の種類 − 父方母方でも異なる名称

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韓国語の魅力
第十二回 父方の叔父さん?母方の叔父さん?
コラムのタイトルをみて、韓国の家族をめぐる話をするのかと思った方がいらっしゃるかもしれませんが、今回は韓国の家族の呼称についてお話したいと思います。
このようなテーマを選んだのは、私の経験がきっかけとなりました。翻訳のアルバイトしている時の話ですが、「おじ」はいったい誰を表しているのか全く理解できませんでした。もちろん、前後の状況や人間関係をよく考えれば理解できたのかも知れませんが、とにかく日本の家族関係を表す言葉が韓国とはかなり違うということが分かりました。みなさんは今回のコラムを読んで、韓国では家族構成員を表す言葉がこんなに多いのかと思うかもしれませんね。

<父の家族>
まず、父方の親つまり祖父と祖母は日本と違いはありません。祖父はハラボジ(할아버지)、祖母はハルモ二(할머니)といいます。葬式のような家族行事をお知らせる時などは、祖父(조부)とか祖母(조모)という場合もあります。
ここからは日本とはかなり違ってきます。父の兄はクンアッパ(큰 아빠)といいます。ここで「アッパ」は「父」を意味し、クンは「大きい」を意味します。なぜ「アッパ」の前に「年上の」ではなく、「大きい」を意味する「クン」をつけるようになったのかは分かりませんが、父の兄は「クンアッパ」、父の弟は「ジャグン(작은、小さい) アッパ」と言います。しかし、この「アッパ」というのは、少し子供っぽい言葉なので「アッパ」のきちんとした表現である「アボジ(아버지)」に変えて「クンアボジ」、「ジャグンアボジ」ともいいます。呼称に厳しくない家庭では、「サムチョン(삼촌)」ともいいますが、まだ結婚していない父の兄弟に対しても言うこともあります。また漢字語からきた単語である「叔父(スッブ숙부)」も使うこともあります。この叔父の妻には、「叔母(スッモ숙모)」といいます。また、上の「クンアパ」と同じく、「クンオンマ(큰 엄마)」か「ジャグンオンマ(작은 엄마)」ともいいます。センスがある方はもう予想できたかと思いますが、きちんとした表現では「クンオモニ(큰 어머니)」か「ジャグンオモニ(작은 어머니)」といいます。
母を意味する「オモニ」は、韓国料理店名などからもよく見られる単語ですね。私もそうですが、52歳の私の父も、48歳の母も自身の母を「オモニ」ではなく、まだ「オンマ」と呼んでいます。周りの人をみても「オモニ」と呼ぶ人はあまりいない気がします。逆に夫の義母をいう時には「オモニ」と呼ぶ場合が多いです。
話を戻し、父の姉妹には「ゴモ(고모)」といいます、父より上か下かによって前に「クン」か「ジャグン」をつけます。最後に、父の兄弟姉妹の子を呼ぶときは、名前で呼んだり、「お姉さん」や「お兄さん」と呼んだりしますが、関係をいう時は「고종사촌 (ゴジョンサチョン)」という言葉もあります。

<母の家族>
母方の家族については、上の父方の家族への呼称を考えるとより理解しやすいと思います。まず、祖父・祖母も同じですが、父方の親と区別するために「외 (外、ウェ)」を付けて「ウェハラボジ(외할아버지)」、「ウェハルモ二(외할머니)」といいます。この「ウェ(外)」は母の家族呼称によく付きますが、個人的にはあまりよくないと思います。何か外にいる人という気がし、父の家族よりも距離感があると思いませんか。「娘は結婚すると、出家した外の人」という言葉がありますが、この脈絡から「外」をつけるようになったのではないかと思います。
さて、母の兄弟は「サムチョン」の前に「外」をつけて「ウェサムチョン(외삼촌)」といいます。父方と同様、母の兄に「クン・ウェサムチョン(큰외삼촌)」、弟に「ジャグン・ウェサムチョン(작은외삼촌)」と言います。サムチョンの妻には「外叔母(외숙모、ウェスクモ)」と言います。
母の姉妹には「イモ(이모)」と言いますが、 ここまでくると既に予想した方も多いと思いますが、年上か年下かによって呼び方が区別されます。最後に、母の兄弟姉妹の子との関係を言うときは「이종사촌(イジョンサチョン)」といいます。普通にいう時は、母方も父方も「サチョン」といいますが、特に父方か母方かを表す必要があるときには、「ゴジョンサチョン」か「イジョンサチョン」と区別して使います。

家族の呼称にはこれ以外にもたくさんあります。例えば、「イモ」の夫とか、「ハラボジ」の兄弟とか…当たり前かもしれませんが、結婚でいつも家族関係は作られ、さらに作られていくからでしょう。韓国の呼称がこんなにも難しく多いのかと思う方がいらっしゃるかもしれませんが、それなりの規則もあるのでむしろ簡単だと思います。また、誰を指しているのかまぎらわしくなることもないので、関係をしっかり表すこともできます。他の国に比べ、韓国はなぜ家族の呼称が多いのかについて考えてみましたが、私の個人的な意見としては、全ての家族が集まる大きい명절 (家族行事)があるからだと思いました。そのような時には父の家族はもちろん、たまには祖父の家族も集まって挨拶する場合もあります。その場ではお互いがどのような関係かをしっかりさせる必要があるため、明確な呼称を作ったのだと思われます。軍隊や職場でもそうですが、韓国では上下関係あるいは相互関係を正確に表したいというような文化があるのかもしれませんね。

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