新造語から学ぶ韓国語という言葉と文化 - 第十回 ジョウンガボンガ 愛くるしい幼児語 

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新造語で学ぶ韓国語という言葉と文化
第十回目 ジョウンガボンガ
ジョウンガボンガ。うん、そうだよ!

みなさん、1章「モクバン」で話した歌手ユン・ミンスの息子ユン・フを覚えていらっしゃいますか。「ジョウンガボンガ」は、玉子焼きをチャプチャプと食べていたそのフちゃんが作り出した言葉です。しかし、「ジョウンガボンガ(좋은가봉가)」は実は文法的に全く存在しない韓国語です。正しい表現は、「ジョウン(좋은、好き)」+「〜ガボダ(~가보다、〜みたい)」、つまり「ジョウンガボダ(좋은가보다、好きみたい)」が正しい表現なのです。
しかし、この可愛いフちゃんはまだ文法が確立されていない8歳の子供で、更にフちゃんは興奮すると自分でも理解できない言葉を言い出してしまう性格の所有者なのです。遊んだ後、家に帰るフちゃんに「ああ、もっと遊びたい」というジア(지아)という女の子を見て、フちゃんは「ジアヌン(ジアは、지아는)ナガ(私が、나가)ジョウンガボンガ(좋은가봉가、好きみたい)」といいました。韓国語で「私が」は「ナガ」ではなく「ネガ(내가)」ですね。フちゃんは文章のほとんどを間違うほど、ジアがそう言ったのが嬉しくて本当に興奮していたのです。このフちゃんの言葉は、多くの人を笑わせました。面白かったのは、フちゃん本人は自分がその言葉を言ったことを全然認識していないということでした。ある日、フちゃんのパパが「あの虫は、フちゃんがジョウンガボンガ」といったら、フちゃんは全く分からなさそうな顔をしてパパに「サトゥリ(方言、사투리)言わないで」といったのです。本当に可愛くて可愛くてしょうがないフちゃんですね。
このように、文法的にも間違っていることはもちろん、あまり意味もないこの言葉が人々を笑わせた理由は何でしょうか。私は、フちゃんの子供っぽい姿、純粋さだと思います。 今の子供たちは昔の子供より、体も心もはやく成熟するとよく言われますね。その中で、子供らしさを失っていないフちゃんの純粋な姿は、私はもちろん多くの人を幸せな気持ちにしたのです。 しかし何ヶ月か前に、このフちゃんについて悪く言うネットコミュニティができ社会的な問題になったことがあります。彼らは何の理由もなく、ただフちゃんが嫌いということでそのようなコミュニティを作ったといいました。しかし、理由もなく特定の人を非難することは認められないことですね。しかも、フちゃんはちょうど小学校に入学したばかりの子供ですからね。
このように社会的にも人間的にも理解できないコミュニティは大きく非難を受けました。更に、多くの人々はユン・フがその事実を知らないで欲しいと思い、「윤후 사랑해 (ユン・フ、サランへ、ユン・フ大好き)」をネットで検索する運動を行いました。そうすると、「윤후 사랑해」が人気検索語になり、自然にネットに接続する人々がその言葉をみるようになり、フちゃんに反対するそのコミュニティは力を失うようになるからです。 また、人々は「ユン・フ天使コミュニティ」も作り、フちゃんについて悪いことを言うコミュニティを逆に非難する活動をしました。結局、「윤후 사랑해」は大手検索サイトで人気検索語の上位になり、悪いコミュニティも閉鎖されるようになりました。
社会がどんどん寂しくなり、人情というのがなくなっているとよく言われます。しかし、子供たちは必ず守りたいという認識は、年齢を問わず全ての人が持っているようですね。
何年か前、日本でも、「テレビから消えて欲しい芸能人の順位」にある子役の女の子が上位になっていたのをみたことがあります。ショックだったのは「将来が不安」、「子供らしさがない」などが理由として上げられたことでした。それが、一人の子供に対して消えて欲しいと考える理由になれるのでしょうか。また、そのような設問を行い、結果をそのまま出したマスコミはだいたい何を狙ったのでしょうかね。どう考えても、その結果は一般性を失ったように思われます。実は、今回のフちゃんの事件もメディアで広がったことで、より大きな問題になったのです。誰もそのコミュニティに関心を持たず無視していたらそのコミュニティは自然になくなったかもしれないですね。その時、メディアたちが少しでもフちゃんやその家族を配慮していたら、その悪いコミュニティは世間に知られなかったはずです。しかし、話題になる記事を出したいというメディアの欲が、危うく一人の子供の純粋さをなくすところでした。幸いにも、今回は多くの人々の温かい心のおかけで、その危機から乗り越えることができました。本当によかったと思います。でも、そのことがあった後の数日間は、私には心配と、そしてメディアに対する怒りが残っていたのです。なぜそうだったのでしょうか。
そうです。
それほど私はフちゃんが「ジョウンガボンガ!」だからです。

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