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第十三回 振り込め詐欺 ゴゲグニム・ダンファンハショッソヨ? 

ゴゲグニム・ダンファンハショッソヨ?
ダンファンしたのはあなたでしょう?!
「マニ・ダンファン・ハショッソヨ?」は今までのコラムの中でもっとも長い文章ですね。 なので一応、どのような意味か説明する前にこの文章を単語別に分けてみましょう。
「ゴゲグニム(고객님)」=「顧客様、お客様」→発音はゴゲッニムに近いです。
「ダンファン(당황))=「当惑、慌てる」
「~ハショッソヨ?」=「~していらっしゃいますか?」
했어?(ヘッソ?、した?)→했어요?(ヘッソヨ?、しましたか?)
하셨어요?(ハショッソヨ?、~していらっしゃいますか?)
ということで、「ゴゲグニム・ダンファン・ハショッソヨ?」は「お客様、慌てていらっしゃいますか」を意味します。どの場合に言う文章か分かりますでしょうか。
これは、振り込め詐欺の電話でよく使われる文章です。日本でも銀行のATMの前で「振り込め詐欺注意!!」という文章をよく見かけますが、韓国でも振り込め詐欺が色々な方法で発生しています。特にこの詐欺は、中国から直接韓国に電話をかける形で行われているそうです。国外からの犯罪は、やはり追跡が難しくて逮捕まで時間がかかるので韓国でも大きい問題になっています。 ちなみに、詐欺は韓国でもサギ(사기)と発音します。
「○○銀行です。△△様で間違いないでしょうか。今回、お客様の口座が外部に流出されました。そのため、お客様の口座を改めて更新するようになり、お客様の口座の暗証番号が必要です。」 これが今までも典型的な振り込め詐欺の仕方でした。当時はかなり被害者が出ていたそうですが、今はこのような方法に騙される人はあまりいなくなったそうです。また、中国からの詐欺であるため、韓国語がぎこちなく、どう聞いても詐欺だといくことが分かってしまうようになったのです。下の対話を見てください。
詐欺団:「○○銀行です。今回、お客様の口座が外部に流出されました。」
△△さん:「ああ~そう~ですか?」
詐欺団:「ゴ、ゴ…ゴゲグニム・ダンファン・ハショッソヨ?」
△△さん:「いいえ、全然慌ててないです。何ですか?」
詐欺団:「ええと…お、お客様かなり慌てていらっしゃいますね。」
△△さん:「全然。銀行…あと何と言いましたっけ。」
どうですか。どうみても慌てているのはむしろ詐欺団ですね。面白いのは、この対話は私が作った対話ではなく、実際あった振り込め詐欺の対話です。△△さんは最初の文章だけでこれが振り込め詐欺だということに気付いていて、むしろ詐欺団をばかにしていますね。このように、何かお粗末な振り込め詐欺団をちゃかすような流行語がこの「ゴゲグニム・ダンファン・ハショッソヨ?」なのです。多分この「ゴゲグニム・ダンファン・ハショッソヨ?」は「○○銀行です。~(省略)
」に対する人の反応の後に言うように命令されているマニュアルようです。詐欺団は違ってもいつも同じことを言っているからですね。
しかし、これが流行語になったのは『ギャグ・コンサート(개그 콘서트)』というコメディ・プログラムの「ファンへ(황해、黄海)」というコーナーがきっかけでした。振り込め詐欺として怖いことを言っても相手が全然慌てない姿とか、ぎこちない韓国語の発音などが人々を笑わせたようです。そのギャグコーナーが放送された後、何か相手が慌てているときに「マニ(많이、多く・非常に)ダンファンハショッソヨ~?」といたずらとして言ったりする人が増えたのです。
このギャグのように振り込め詐欺がすぐに分かってしまうように簡単であれば良いのですが、不幸にも振り込み詐欺のやり方は益々巧妙になっているそうです。 最近はぎこちない発音が分からないように、スマートフォンのメッセージを使って振り込め詐欺をしているそうです。
韓国ではスマートフォンで電子招待状を送る文化がかなり広がっており、これを悪用しているのです。例えば、スマートフォンのメッセージで「結婚式の招待状」を送り、実際にそれをクリックすると小額の金額が自動的に決済される仕組みだそうです。小額とはいえ、一回のメッセージで数百万人が被害にあうので大きい問題ですね。
何年前、「日本で交通事故が起きて、娘さんが怪我しました。治療費を急いで入金してください」という電話を私の母が受けたことがあります。幸いに、母がすぐ私にメッセージを送って私が無事であることを確認し、振り込め詐欺であることが分かりました。しかし、その人が、私が日本にいることまで知っていることは本当に気持ち悪くて、そして「もし母がメッセージを送った時、私の携帯電話の電源が切れていたら?」と考えると本当に怖くなりました。
もはや、振り込み詐欺を「私は絶対やられない」と簡単に考えるべきではなさそうです。振り込め詐欺には、半沢直樹のように「やられたらやり返す」こともできないですし。

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