新造語から学ぶ韓国語という言葉と文化 - 第十五回 ジョド・チャム・ジョアハヌンデヨ、「いただきます」 

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新造語で学ぶ韓国語という言葉と文化
第十五回 ジョド・チャム・ジョアハヌンデヨ、「いただきます」
ジョド・チャム・ジョアハヌンデヨ、「いただきます」の新形態?!

この章も流行語の関する章になります。少し長いので意味を説明する前にまず「ジョド・チャム・ジョアハヌンデヨ」を単語ごとに分けてみましょう。
*ジョド(저도;、私も)- ジョ(わたくし)+ド(〜も)
*チャム(?참、本当に・とても)
*ジョアハヌンデヨ(좋아하는데요、好きなんですが)- ジョア(好き)+ハヌンデ(〜するけど)+ヨ(〜です、〜ます)
ということで、「ジョド・チャム・ジョアハヌンデヨ」は「私も本当に好きなんですが」を意味します。どうみても特別な意味があるようには見えませんね。これは、『食べ物・Xファイル』という番組のプロデューサ兼MCであるイ・ヨンドン(이영돈)さんがその番組でよく言う言葉です。 この番組は「食堂、食品工場、食材などの私たちの食べ物に対する現状を告発する」ことを第一目的にする番組で、衛生状態が不良な店を告発したり、逆にいい食材を使っていい食べ物を提供するいわゆる「チャカン(착한、いい)食堂」を紹介します。番組の中でイさんはその週に紹介される食べ物を直接食べてみますが、食べる直前に必ず言うのがこの「ジョド・チャム・ジョアハヌンデヨ」です。 もし、その週のテーマがキムチ工場の衛生ならキムチを食べ、その前に「白菜キムチ(김치)、ジョド・チャム・ジョアハヌンデヨ」と言うのです。
このような食品安全に関する番組はこの番組以前からも様々な形で存在しました。爆発的な人気を集めているのではないですが、相変わらず多くの視聴者を確保しているそうです。食べ物ということが私たちの健康に直結するからでしょうね。
実際、このような告発番組から大手チェーン店、食品会社などの非衛生的な姿あるいは原産地を騙したことなどが放映されると、全国的な問題になるケースもかなり多いものでした。以前は食品安全公務員などと一緒に食堂や工場を緊急点検する形が多っかたのですが、今はその食堂や工場に偽装就業し、そこで直接働きながら隠しカメラで非衛生的な姿を撮影したりする方式がほとんどです。視聴者としては、安心して食べていいのかという疑問を解消することができますね。また、不良食堂や食品企業を監視する役割をするということで、多くの食堂や企業などに食品安全の注意を喚起する意味で、望ましいと思います。
しかし、その放送に対する論駁も少なくありません。最も問題になっているのが「化学調味料」問題です。『食べ物・Xファイル』で非良心食堂として選ばれるケースをみると、衛生的な問題ももちろんありますが、それ以外に、化学調味料で味を出すという理由でも良くない食堂として選ばれるのです。日本では旨味という一つの味として認識されているようですが、韓国ではまだ化学調味料は健康によくないという認識が強いです。この番組も、化学調味料を使うことはあまりよくない食堂のように放送し、「化学調味料の安全性」だけをテーマにして放送したこともありました。 しかし、その後、大手食品会社からの論駁があったのです。「化学調味料だとはいえ、自然物から抽出した成分で製造しているから人体には全く問題ない」というのが食品会社や一部の学者の意見です。どの主張が正しいかはまだ学者の間でも明確になっていないため、これに関する議論は続つづくと思います。このような反論の余地がある放送であるものの、食品安全に関する番組の存廃に関する議論はないというのは幸いだと思います。「安全かどうか」については、学者などの専門家だけではなく、それを食べる消費者たちも判断する資格があるからです。
話を戻して、この流行語がもっと流行るようになったのは人気芸能人シン・ドンヨブ(신동엽)さんがそれをパロディー化した後です。アメリカの有名公開コメディ・ショー「サタデー・ナイト・ライブ」韓国版の一つのコーナーで、ある人が何かを食べようとすると「ジョド・チャム・ジョアハヌンデヨ」といい、それを奪って食べるという内容です。もちろん、この放送はアダルト・コメディ・ショーなので「ジョド・チャム・ジョアハヌンデヨ」の対象が食べ物ではない時もありますが、その詳しい内容は省略します。このコラムはあくまでも健全なコラムなので。その内容がどうしても知りたい方はより一所懸命に韓国語を勉強して直接その番組をみることをお勧めします。
とにかく、そのパロディーの後から何かを食べる前には「ジョド・チャム・ジョアハヌンデヨ」という人が多くなりました。まるで「いただきます」の新しい形のようですね。また何かを始める前にも「ジョド・チャム・ジョアハヌンデヨ」という人もいるのです。 「この人のコラム、ジョド・チャム・ジョアハヌンデヨ。じゃ、読んでみます。」のように。
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