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第三回 韓国語のヒアリング技術が向上する5つの学習法

今回はメディアーをうまく活用した、楽しみながらも正確に勉強できる「聴き取りの練習法」をお伝えします。 こちらは、実際にわたくしの生徒さんにも教えている勉強法で、効果があると絶賛をいただいています。 この5つのステップさえはっきりと身に付ければ、皆さん誰でも簡単に韓国語を聴き取り、会話に繋げられます。 それでは、超簡単エクササイズに行ってみましょう! 고고씽 (Go, go)!
歌手のイメージ 多くの学習者の希望。それは「上手く会話ができること」ではないでしょうか。 実際にわたくしの教える生徒さんは、「会話の上達」を目指す方が大半を占めます。皆さんが韓国語を使う場といったら主にソウル・プサンなどの旅行先での観光会話であるからですね。
では、会話で必要なスキルは何でしょうか?
そうです、「話すこと」と「聴くこと」のやり取りが最も大事ですね。 しかし、この二つの要素はどの一つに偏らないで、上手く調和することが重要です。 つまり、会話は一人でするものではなく、必ず相手を求むからです。
会話 = コミュニケーション
ところで、意外にも「話すこと」の方がより簡単であること、皆さんはご存知ですか?
なぜならば、話す時は自分だけに与えられた時間なので、頭の中で一生懸命言葉を並べて文を作って口に出すだけの問題からなんです。 分かりやすく言うと、「文を作る時間を設けられるので、相手が待ってくれる」ということです。 しかし、頑張って口に出したものの、相手の返事が聞き取れなかったら…。 「スピーチ」で終わってしまいます。 先ほども申しましたように、会話は「コミュニケーション」であることを忘れないでください。自分から話すこと同様に、聴き取ることも非常に重要です。 言語の学習において最も良い環境は、現地と同じ環境を作ることです。 しかし、日本国内ではそのような環境に遭うのは、なかなか難しいです。 ですから、留学が強調されているんですね。 これは、「聴き取り」の練習にも欠かせない課題です。「聴き取り」や「会話」こそ、その現地と同じ環境を最も必要とするからです。 それでは、韓国に直接行かなくても、日本で、しかもお家でその環境を作る方法はないでしょうか? もちろん、あります。
テレビのイメージ 所論でも申し上げた、まさに皆さん好みの「メディアー」を活用した勉強法です。皆さんが知らぬうちにやっているそれは、「間接的環境」を作るものなのです。 ここからは、その「聴く」練習に当たる5つのステップをご紹介します。 その対象がテキストの音声ファイルでも歌でもドラマでも映画でもバラエティーでも、何でも良いです。 普段皆さんがよく聴くものを対象に、次のステップに従ってくださいね。方法はとても簡単ですよ!

ステップ1.まずは、聴いてみる。
さ、対象になる音声ファイルは、ご容易できましたでしょうか。 何はともあれ、「聴き取り」の練習ですので、とりあえず、聴いてみましょう。 しかし、ただ聞き流すのではありません。 ちゃんと言葉の意味や全体的な内容を予想しながら、テキスト無しで聴いてください。 ステップ1では、合わせて3回聴きます。

① 聞こえる言葉をチェック。
一つ目は、「聞こえる言葉」をチェックします。皆さんのよくあるクセは、勉強をするわけだからと、つい知らない言葉だけに集中してしまうことです。 もちろん、知らない言葉を把握して置くのは重要ですが、聴き取りの目的が言葉通り「聞こえてくるものを取ること」、「相手の言葉を理解すること」ではありませんか。 なので、既に知っている言葉がどれほど聞き取れて、内容を把握できるのかが肝心なわけです。聞こえてくる言葉を聴きましょう。

② 知らない言葉をチェック。
聴いている人のイメージ 二つ目は、今度こそ「知らない言葉をチェックする」ことです。 知っている言葉だけを繰り返すのは意味がないので、新しい言葉を覚えるために知らない部分をチェックします。 ただ、ステップ1では、テキストのないまま聴くだけの段階ですので、知らない言葉をメモするのはとても難しいです。 なので、聞こえてくるまま、メモするだけで十分です。後で、どの部分が聴き取れてどの部分が聴き取れなかったか、確認する程度で良いです。

③ 全体的内容を予想する。
 最後に、全体的内容を予想します。もちろん、完璧に内容を把握することはできないですが、第一章「読む」で申し上げたように、前後の文脈などから意味を推測します。 文字を見るのではないため、「読む」時より難しく感じるかもしれません。 ただ、嬉しいことに、音声ファイルにはイントネーションや雰囲気など、文字では感じられない要素が沢山存在します。 旅行先とかで現地の言葉が全く分からなくても、ジェスチャーや雰囲気から、その意味を何となく予想できるのと同じです。 それから、ステップ1では、あくまでどれほど聞き取れるのかを確かめるウォーミングアップに過ぎないので、上手く聴き取れなくても心配する必要はありません。

ステップ2.ハングルを見ながら、聴く
こうやって、3回の聴き取りが終わりました。 ステップ2では、実際にハングル(テキスト)を見ながらもう一度聴きます。 すでにステップ1で、聞こえる言葉と知らない言葉をチェックして置いたので、目で字を確かめると、最初よりもっとスムーズに内容が入ってくると思います。 しかも、発音やイントネーションも一緒にチェックできるので、知らなかった言葉が知っている言葉だったりすることもあるでしょう。 実際にハングルを見て再確認できるのです。 前にも申しましたが、韓国語はハングルの立体的な形から、連音化現象が非常に起きやすい言葉です。なので、知っている言葉も連音化によって聴き逃す場合がよくあります。 ステップ2でのポイントは、「発音」です。読みや書きで覚えた単語や文型に正しい発音を付けて、完全に自分のものにするのです。 言葉を完成させる作業とも言えるでしょう。 もちろん、発音をチェックすると同時に、ネイティブの発音通り、直接口に出すことはとても大事です。 聴き取りの練習とは言うものの、完全に自分のものにするためには、自分でも出せるようにしないとですね。

ステップ3.意味を調べる
ステップ2までいかかでしたか。細かく説明しましたが、決して複雑なことではありませんので、無難にできていらっしゃると思います。 それでは、ステップ3は正確な意味を調べて、新しい言葉を覚える段階です。これは、「読む」・「書く」・「聴く」・「話す」の4つの項目に共通する部分です。 何度も申しますが、単語はとても重要です。韓国語と日本語はSOV式構造を持つ言語ですので、文法が分からなくても、単語を沢山覚えているのであれば、ある程度の会話ができるくらい、単語の力が左右します。 なので、どの項目でも単語力を高める訓練は欠かせないものです。ただ、なかなか単語は覚えられないため、このような方法でなるべく自然に楽しく覚える方法を見つけるのです。 また、こうやって覚えた単語は短期記憶ではなく「長期記憶」として私たちの脳に吸収されます。わたくしが昔聴いた曲の歌詞を未だに覚えているのは、そのような原理です。 皆さんも、何かミスを起こした時の記憶は、絶対に忘れられないですよね。 言葉を覚える方法については、第一章・二章でご紹介した単語帳の書き方に沿って覚えていくと、より良いと思います。 要するに、ステップ3では、曲の歌詞やドラマの内容など、テキストの明確な意味を調べることで、内容をはっきりと頭に入れ込みます。

ステップ4.口に出しながら、聴く
これで、内容の把握まで終わりました。いよいよ最後のステップです。 意味も分かったところで、もう一度テキストを見ながら聴きます。 ただ、今までのステップと違う点は、ネイティブの声に乗せて「一緒に口に出す」ということです。 それが歌であれば「一緒に歌う」、ドラマや映画であれば「一緒に演技する」、普通のダイアローグであれば「一緒に読む」…。 ここまでチェックしてきた文法や発音、イントネーションなど、全ての要素を確かめながら、実際に発音をしてみます。
音に従って「書く」こともとても良いです。この時、「読む」・「書く」・「聴く」・「話す」の全項目が合わさることで、シナジー効果を挙げることになるんです! 幼稚園の風景を思い出してください。子供たちは楽しく遊んでいます。 歌ってみたり、玩具を直接手で触ってみたり、目で色んなことを見たり、友達や先生の声を聴いたり…。 できるだけ多くの感覚を同時に使うことで、より記憶に残りやすくなり、長期記憶に変換します。 そして、楽しむことです。ここで「楽しむ」ということは、楽しく歌う・俳優になった気分で台詞を言うなど、単純に楽しむことも意味しますが、肝心なのは「言葉を感じる」という意味です。 そう言われると、もっと分からなくなりますよね。 簡単に言うと、「内容に充実して聴く」ということです。例えば、歌の歌詞だったら、歌詞の内容を考えながら、ただ音として出すのではなく、本気で話者になって話すように歌うということです。 コンサートとかでよくアーティストが曲に酔いしれて歌うように、感情を入れて口に出すということです。 何回も強調していますが、聴き取りの真の目的は「内容を理解する」ことですので。

ステップ5.分からなくても、とにかく「聴く」
最後となるステップ5は、ステップ1~4までと連続するエクササイズではありませんが、聴き取りのもう一つの勉強方としてご紹介いたします。 ステップ1~4までが、一つのテキストをじっくり時間をかけてする練習法でしたら、ステップ5は普段日常の中でいつでもどこでもできるエクササイズです。
皆さんは、電車やバスなどの移動の時間に、何をなさっていらっしゃいますか。 わたくしの場合は移動時間が長いので、歌を聞いたり本を読んだりと、時間を無駄にしないように、様々なことをやっています。 その時間を利用して聴き取りの勉強をしてみましょう。それは他でもなく、一つの長い音声ファイルを用意して只管聴くことです。 個人的なオススメとしては、ラジオ放送が良いと思います。 リスナーに向けて普通のテンポで話すDJの声は、日常生活で話す極一般的な声と非常に近いです。 韓国の場合、一回のラジオ放送時間は2時間程度なので、長さも丁度良いです。 これを毎日の行き帰りに聴くだけのエクササイズですが、注意する点は、一つのファイルを只管繰り返して聴くことです。 意味が分からなくても、とにかく聴く!それがステップ5のポイントです。 「意味が分からないのに!?」と思われるかもしれませんが、ステップ5は私たちの耳を「聴く耳」に変えてくれるための「聴き慣らせる」訓練です。 普段から耳を韓国語向けにオープンして置くことで、発音やイントネーションなどの上達に繋げさせるんです。 韓国では「 귀가 뚫리다 (耳が切り開かれる)」という言葉がありますが、勉強を重ねていく内に「目から鱗が落ちる」ように、言語が聞こえてくることを意味します。 わたくし同様、日本語の勉強から経験したことで、どの言語でもあることです。 その耳に持つため、無限に繰り返して聴いてください。

ここまで、「聴く」耳を持つ超簡単5x5ステップ勉強方をご紹介いたしました。 とても簡単なエクササイズなので、皆さんどなたでも手軽にできると思います。 最後に一つアドバイスしたいのは、歌で勉強する場合、最近の韓流アイドルの曲は避けることをオススメします。 最近のアイドルは曲のリズム感を乗せるため、的確な発音を出していません。 どれも素晴らしい曲ばかりですが、少し英語に似たような変わった発音をしているので、要注意です。 それでは、次回は第4回として「話す」ことに力点を置き、5つのコツをご紹介いたします。 どれも真似するだけですので、諦めずに頑張って行きましょう!